帝冠の恋

帝冠の恋 (コバルト文庫)

帝冠の恋 (コバルト文庫)

↑を読んだあとに発売を知り、買ってきました。普通はこういった題材の話は苦手なので読まないのですが…。どこが苦手かといいますと、

  • ヨーロッパが舞台→ファンタジー作品とかで「ヨーロッパ風」なら好物なんですが、こういった史実を下書きにしたのは…私は世界史Aしかやってない上に、ヨーロッパの方はくっついたり離れたり名前がいっしょだったりして超苦手でした。ヘタリアのせいで、なんとなーくは分かるんですが…。
  • 禁断の恋→やおいで近親相姦とかは超好物(しかも兄弟とかじゃなくて父子がサイコーだと思っている)なんですが、不倫系は苦手なんですよね。まぁそれ以上に、こういった歴史ものの道徳観念がちょっとよくわからんというか…。もちろん貞淑であることは正義に変わりないんでしょうけど、だからといって不倫がまったくなかったかというとそういう武勇伝も一杯残ってるわけで、建前と実態がよくわからんので嫌なんですよ。日本も昔はお嫁さん攫ってきたり夜這いが主流だったりその時々によって倫理観とか慣習とか変わるわけですから。
  • 多分悲恋→史実を元にして禁断の恋ならもう悲恋だろうなーと思うじゃないですか。基本、都合主義でもハッピーエンドがいいです。

で、感想ですが、主人公のゾフィーが結構身持ちが固くて、なかなかフランツの気持ちを受け入れないので安心しました。最後のほうには「もうこんなに愛し合ってるんだから、早くくっついちゃいなYO!」と思うくらい。歴史の話もまぁ分かる範囲でよかったです。でも詳しい方がもっと面白いんでしょうね。
それより、恋愛ものだーと思って身構えてたんですが、意外と政治の割合が大きかったです。私は戦記ものとかより、こういう策略をめぐらす系の話が好きなので楽しかったです。砂の覇王の後宮編も面白かったしなぁ。