アンゲルゼ 孵らぬ者たちの箱庭
アンゲルゼ 孵らぬ者たちの箱庭 (アンゲルゼシリーズ) (コバルト文庫)
- 作者: 須賀しのぶ,駒田絹
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/03/01
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 21回
- この商品を含むブログ (44件) を見る
そんな須賀先生の新シリーズは、あらすじを読んだ限り現代ファンタジーっぽくって、絵柄も今っぽいし「須賀せんせいもとうとう本気で『恋気分いっぱい(はぁと)少女小説』の着手に入ったのか…!」と思ったんですが、本編を読み進めてみたらいきなり軍事訓練とかやってて、ああ、いつもの須賀先生だぁと安堵しました。舞台も現代ではなく、昭和から続き、「継和」という異なる時代の話。そこでは徴兵制度が存在し、義務教育機関での軍事訓練も義務付けられている世界。主人公の陽菜は、須賀作品には珍しく、大変おとなしく引っ込み思案な少女です。この世界では奇病「天使病」が発生し、感染した人間は骨が変形し、肩甲骨が羽根のように盛り上がることからその名がつけられて、大変恐れられています。が、稀にそのウイルスを克服し、進化した「アンゲルゼ」と呼ばれるニンゲンがおり、この世界ではそのアンゲルゼと人類が戦ってるようです。
と、歯切れが悪い説明なのも、この巻ではまだまだ舞台の設定が整ったくらいで、あんまり物語りの核心には触れられてません。おとなしかった陽菜は、巻末の頃には須賀ヒロインの片鱗を見せています。来月新刊が発売ということで非常に楽しみです。ツンデレ少年の気持ちも気になる。私は強いヒロインが好きなので、陽菜にももっと強くなって欲しいです。