tsunamix
- 作者: 海野つなみ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/01/13
- メディア: コミック
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■たまごやき
親戚がつくった借金のかたに、「卵子」を売らなきゃならなくなる話。カンタンに「生理」というけれど、あれは子宮が卵の部屋を用意して、いらなくなった排泄物なんですよね。そうならったはずなのに、なぜか「卵」のことを忘れている私たち。月に一個だけだけれど、定期的に「卵」を生み出す私たちのからだ。不毛なんだけど、なんだか愛しくなる。そんな話です。それにしても解説に書いてあった「男性は卵子には興味ないんですよ」っていう話…。男はもっとハイペースに精子つくってるから、大変だな。
■奇跡の春
テーマとしてはそんなに奇抜なものじゃないんですが、海野先生はテーマそのものよりも、日常的な描写とか、ふとした会話のやり取りとか、アイテムの使い方がうまいのでオケ。やっぱり少年の目に映るのは、ライオンじゃなきゃね。しかも「ナルニア国物語」って…素敵だなぁ。
■世界の終わりに君を想う
海野作品の中ではかなりの異色作。ホラーっぽい話です。ホラーと言うよりは集団心理か。実は元ネタは「忠臣蔵」だと書いてありましたが、私はセーレムの魔女裁判を思い出しました。ネームの配置の仕方、というかラストが泣かせやがる。
■両手に愛をつかめ!
あ〜っ絵柄ともども、初期のつなみ作品って感じですね。テーマ、話の運び方自体はフツーで地味めでしょうか。主人公の父が凄いですよ。
■リフォーム父さん
タイトルのまんまです。妻に先立たれ、今は一人暮らしの父。どんな生活をしているんだろう…と主人公が久しぶりに里帰りすると、父はリフォームに凝っていた…しかもアロハ風。そんな父に強引に、自分の部屋もリフォームさせられる話です。美人の店員さんも登場するのに、恋愛要素一切なし!素敵! この作品集の中で一番好きな話です。(別に恋愛要素がないからではない)なんか自分もリフォームしたくなるよね! そのまえに掃除だけどっ! 前にあった掃除の話(こっちは恋愛要素あり)にも通じるかんじです。いいなぁ。掃除しよう。
ツナミックス、海野ファンにはオススメです。海野初心者にはちょっと垣根が高いかもしれない…かな。ああっでもステキ!