UFO学園の秘密

自分が推している声優さんの、初劇場オリジナルアニメーション主演作がまさかハッピーサイエンスの作品になる確率なんてそうそうないから、これは奇跡とも言えるしわたしの(声優さんへの)信者力が試されているとも言える……。わりと仕事を選ばないことで有名な逢坂良太氏が声を当てているので見てきました。細かい感想は後述しますが、HSの信心深い教徒の方、出演声優さんや製作スタッフさんのファンの方、および一部の好事家以外はおとなしく「屍者の帝国」か「キングスマン」を見てください。わたしも声優さんのことがなければキングスマンをもう一度見てたわ。

  • 序盤は思っていたよりも普通のジュブナイルものという感じだったけれど、男女5人組(男3女2)のうち、最初から2組のカップルが成立していてなんかイラっとした。いや、いいんですよ、いいんですけど。できたらカップルは1組にして、もう1組は物語の中で寄り添っていく感じにしたほうが盛り上がると思うんだけど。と、なんでこんなまともなことを考えてしまうのか。
  • 学園の背景(中庭のエンブレムとか)にちょいちょい宗教臭を感じ取るけど、HSのことをあまり知らないのでもう少し知識があったらもっと楽しめたかもしれない。後半の悟りパートも。教義とかwikiで下調べて行くべきだったな……。
  • 5人組のチーム名が「チーム・フューチャー」とか他の単語もいちいちダサいんだけど、その垢抜けないあたりがジュブナイルっぽいので悪い気はしないですね…このダサさ、学校で見る教育用ビデオを思い出させます。そう、教育用…間違ってはいない……。
  • 全力で笑いに行こうと思っていたんですけど、手堅く作ってあって、あまり笑どころはありませんでした。後半は脳が死んできたせいか、メインの5人が光に包まれながら手を合わせる画像でとても愉快な気持ちになりましたが。笑いたいならそれこそ「キングスマン」を見て笑えば言いと思います。
  • ところどころ挿入されるCG、背景だけでなく人物も使ってましたね。文化祭のチア?の集団は人形みたいで怖かったですが、宇宙人と交信できるすごい機械を取りかこんだところのCGは綺麗でした。あと、主人公たちが「本当の自分」と対峙したところの風景の切り替わりは綺麗でした。総じて悟り関係のシーンは作画がよかったように思います。
  • 作画といえば、細かいしぐさ(女の子が髪を耳にかけなおしたり)が割りと描写されていました。顔も決めるべきところではみんな綺麗に描かれており、丁寧なお仕事を見せていただきましたね……。
  • 逢坂良太ファンとしては、1作の中で3役の演技を堪能できたので元は取ったと思うことにします。主人公のレイ(英語表記でRayってあったから、ああ光のことね…と理解した)はリーダーシップがあり芯の強さを感じさせる男子高校生、霊道だかなんだかで出会う子供の頃のレイ(魂の本質みたいなやつ)は今まで聞いた中で一番可愛いかもしれないショタ声、そして悪い宇宙人と戦うときに何故か獣人化(ミノタウロスみたいな)になったときの低音声の3種類。特にショタ声は最初、別の声優さんが充ててるのかと思いました。あまり話題にはなりませんが、こういう演技も上手だなあと思います。
  • 「もうすぐ終わるかな」と思うことが3回ほど。本編120分超えだもの。長いわ!90分で十分かと思います。
  • 最初に見たタイトルにもLevel0みたいなことが書いてあって「これは」と思ったのですが、続編を予感させるような終わり方してましたね…続編あるんですかね…黄金の法も三部作でしたもんね。私は黄金の法は見ていないのですが、おそらくUFO学園よりぶっ飛んだ内容なんだろうなあと思います。もし続編があるなら、もっとパンチがある作品が見たいです。よろしくどうぞ。