鴨川ホルモー

鴨川ホルモー (角川文庫)

鴨川ホルモー (角川文庫)

読むまでずっと、「ホルモー」って書いてあるけど「ホルモン」を京都風になまらせた言い方だろうと思ってました。「鴨川ホルモン」。それでもまだ意味通じませんが。でも「ホルモー」は「ホルモー」でした。初っ端からご丁寧に説明されました。「太陽の塔」とあわせて京大生ものを買ってしまった私。やっぱり京都はいいよね、ロマンがあるよね!
もっと独創的な作品かと思ってましたが、意外と普通にエンターテイメントしていて驚きました。いや、独創性はすごくあります。ホルモーとかすごいです。キャラクター描写もいいです。特に高村。あと凡ちゃん。でも森見氏の作品が、ストーリーそのものより地の文(≒主人公の思考)が独特で面白い作品だとしたら、本作は非常に読みやすいオーソドックスな文章をしています。(時折いい塩梅でユニークな言い回しも入ります) だけど、設定とかキャラクター描写が個性的で、それが面白いと感じました。期せず京大物を続けて読んだのですが、それぞれ異なったベクトルの作品でした。そういえば映画化も決定してるんですね。ちょっと見たいなと思ってます。
あとバイト先で、「鴨川ホルモー」と「夜は短し恋せよ乙女」をあわせて購入したお客さんがいて、自分と同じ匂いを感じました。超余談でした。