デルフィニア戦記 第一部

放浪の戦士〈1〉―デルフィニア戦記 第1部 (中公文庫)

放浪の戦士〈1〉―デルフィニア戦記 第1部 (中公文庫)

久しぶりに長いもの読もうと思って手をつけたのがこれ。最初に読んだのは高校3年の時です。推薦でこのくらいの時期には進路が決まっていたという嫌味な子だったんで、授業中はずっと本読んでました。当時はお金はないけど時間は有り余ってたので、とにかく本読んでましたね。毎日近くの図書館に通って、京極夏彦有栖川有栖須賀しのぶ小野不由美炎の蜃気楼シリーズとか、図に乗って清涼院流水読んじゃったりバトロワ借りたのもこの時代です。
貸してくれたのは違うクラスにいた友達の友達だったんですが、これがもう面白くて。ファンタジー戦記ものなんですが、とにかく登場人物が魅力的です。主人公で自由戦士のウォルはただのにぶちんのようなふりしてしめるところはしめるし、異界から来たと言う美少女は姿に似合わない怪力とよく回る頭で大活躍です。ファンタジーとはいえ戦記物、というとついつい敬遠してしまう人もいるかもしれませんが、すごく読みやすいのでオススメです。登場人物同士の掛け合いが、軽快でリズムがあるので、それがぐいぐい読める理由の1つだと思います。
あと私がこの作品を好きなのは、「トランス」ものだからかなぁと。主人公の相棒のリィは、こちらの世界では金髪の美少女ですが、彼女が言うには元いた世界では男だったとのことです。そんな彼女が××でついには△△になってしまうなんて、トランス好きの私としてはもう萌えというか燃えというか。(ちなみにエッチな言葉ではありません)私「らんま1/2」とかも好きだったもんな……三つ子の魂、というやつです。
文庫版の第一部は4巻までなので、ためしに第1部だけ読んでみてもいいかも知れません。私も今2部読んでるところです。1部だけでも物語としてはいい終わりだと思うので、全18巻が苦痛な方はどうぞ。そしてお金+保存スペースに余裕のある方はこちらをオススメ! 私も本当は新書版で集めたかったんですよ…。新書版とかの、2段組の本ってすごく好きなんです。お徳な感じがするからでしょうか…。BLとかは新書版でも1段組ですけどね。