#03 HINOKIO

ヒノキオ [DVD]

ヒノキオ [DVD]

前々から見たかったのでレンタルしてきて見ました。私はこども向けというか小学生が主人公の作品が結構好きです。往々にしてテーマが一本筋通っていてわかりやすいし、最後がハッピーエンドというか爽やかな気持ちで終われるからです。こどもが主役なのに鬱で終わったのは『誰も知らない』くらいです。いや、あれはあれでいいんですけどね。
小学校に転入してきたのは、軽量化のために一部ヒノキを用いて作られたロボット。だからヒノキオ。そのロボットはさまざまな事情から学校に通えない子どもが遠隔操作で登校できるように開発している試作品で、主人公の聡くんもある事件をきっかけに自室から出ることのなくなった「引きこもり」の少年。そんなヒノキオがクラスのいじめっこたちとの友情を気付いていったり、家族の絆を思い出したりする話です。私は前知識をあまり持たずに見たので、このヒノキオを誰かが遠隔操作してるとも知りませんでした。ロボットが少年の心を癒す話だと思ってたよ。いや、当たらずとも遠からずって感じですけど。
あとファンタジーというかSFというか、そういった要素も強いです。導入部、これってゲームの画面だよなぁと思ってたら本当にその通りで、この話の中ではゲームが一つのキーになってます。だから完全なヒューマンドラマ系だと思ってみてると少し驚くかも。こういうのは見る人によって好みが分かれそうですね。VFXも多用されてますし。使い方が結構きれいだなぁと思っていたら、監督は映画版FFのVFX部分にも携わっていたそうです。ちょっとくどいかなーと思う場面もあったけど、空の描写とかが綺麗だったからいいや。
丁寧に作られた作品で、画面も綺麗に撮ってあるしよいなぁと思いました。年齢層を意識してからか、多少説教臭いところもあるんですがまぁ許容範囲かと。中村雅俊氏の演技がまたいいんですよ、ちょっと頼りないけど優しいお父さんって感じです。子役の人たちも演技の面ではたどたどしいところもあったけど、それが初々しくて可愛かったです。ジュン役(いじめっこのリーダー核の子)がどんどん可愛く見えてくる、というか実際可愛いんだろうけど、聡くんの視点みたいでそこもよかった。木造校舎(とうわけではないと思いますが床は木造だった)とロボットというミスマッチがよかったですね。ヒノキオの造形も可愛いんだかグロいんだかなかなか微妙なバランスかと。顔は可愛いんですけどね、体とか首のあたりがね、慣れましたけど。
そして最後はなんとも爽やかに締め。やっぱこうじゃなきゃ! 現実がこんなに上手くいくものとは思わないけど、そんなフィクションを見せてくれるから映画なんだと思います。YUIさんの歌も可愛くて爽やかでエンドロールも気持ちよく見れました。
ところであのメガネの委員長(本当に委員長かどうかは知りませんが)、絶対百合の子だよね? だって○○を××しちゃうだなんて…! さりげに過激な内容が入ってたなぁと感じたのは私の心が穢れてるからでしょうか。いや、そうでなくてもやっぱり委員長は百合だと思いますけどね。