#01 THE 有頂天ホテル

THE 有頂天ホテル スペシャル・エディション [DVD]

THE 有頂天ホテル スペシャル・エディション [DVD]

今日は本当は「県庁の星」を見て世間の流れについていこうと思ったんだけど、予定が急に変更になってふてくされてひとりで見に行きました。いや、ふてくされてなんかないですよ? ひとりで映画を見る楽しさを知らない人は人生の3%くらい損してます。
というわけで図らずも、また役所広司さまの(いつの間にか「さま」に格上げされてるぅ)映画を見てきてしまいました。まぁ私的に有頂天ホテルはどっちかっていうと役所映画ではなくて三谷映画なのでよいでしょう。
これぞ三谷幸喜って感じでいろんな出来事がぎゅうぎゅう詰め。けれど突然話が変わったりしてもどの話だったのかを咄嗟に思い出せるのはやはり個性的な俳優さんを沢山つかってるからかなぁ。それと各エピソードが単独に成り立ってるようで小道具でそれらをつなげて最後に持ってくるあたりも見てて面白いところでした。多少ベタな展開もあるわけですが、ベタってのがダメなんじゃなくて、ベタだからこそよい、ということもありえると思うわけです。三谷氏の作品はベタだなぁという印象を与えながらも、だからこそ安心して見れる部分があるわけで、なんか心地よかったのでした。
年の瀬の雑多な感じ、新年というひとつの目的地に向かって進んでいくいくつもの流れが交錯する感じ。今までの三谷映画の中では一番面白かったと思います。「ラヂオの時間」は面白かったけど、元々舞台作品なだけあって場所が限定されて、そこが面白いということもあったんだけどやっぱり映画館で見るならいろんな映像が見たい。「みんなのいえ」は面白かった記憶はあるんだけど結構前に見たので細部を忘れました…すんません。(しかも多分テレビで見たせいでしょう、前半部の記憶が一切無いので見て無いんでしょう)
今回の舞台はホテル。ホテルの中が主な場所となるんですが、エントランスからラウンジ、客室やバー、果てはリネン室やボイラー室といった裏舞台まで登場するので狭い感じは受けません。ホテルだけあってエキストラもごちゃごちゃいるし、今までよりもスケールが大きくなった気がします。
そしてやっぱり役者さんが豪華ですよね。和製オーシャンズイレブンといった感じですよ(言い過ぎか)。どのエピソードを見ても「あ〜この人見たことあるなぁ」と、芸能人に疎い私でも思うほどの豪華さ。滑稽で憎めないキャラクター設定。私は女優に転進(?専念ですかね?)してからの篠原涼子さんが結構好きなんですが、今回も可愛くてよかったなぁ。松たか子さんはあまり好きではなかったんだけど、演技を見ると好きだなぁといつも思う。今回も可愛くてよかった。もちろん役所氏は結婚したいほどカッコよかったし、佐藤浩市氏はカッコよすぎてどうしようかと思うほどだ。ずるい、浩市。今回の浩市は「今日の部長、頭下げすぎでした」って感じなんだけど「でも…素敵でした」なのですよ。別に頭は下げてないけど。最近トリック見直してるので生瀬氏も気になってしまうし、あそういえば香取くんもなんかよかった。あんだけアクが強い役者さんたちに囲まれると、香取くんもフツーって印象になってしまうな。私としてはウェイター役の川平慈英氏のキャラがすごくウザくて(いい意味でも悪い意味でも)どっちかっていうとそっちの印象のほうが残ってます。
そして最後はもちろんハッピーエンド。誰もこの話にバッドエンドなんて想像してないだろうからこれくらい書いてもネタバレじゃないですよね? とにかく、久しぶりに映画を見てハッピーな気分になれました。こんだけハッピーな気分で劇場を後にしたのは、映画版ウォーターボーイズ以来です。いや、私があんまり映画見ないからそういうことになるんですけど…。これで友達なんかと一緒に行ってればもっと面白くなったと思うので、これから見に行こうと思ってる人は複数人で見に行くことをお勧めします。もちろん一人で見に行っても充分ハッピーですけどね。面白かったねといいながらディナーでも食べたらさぞかし楽しかろうと思います。