奇跡

会社の人と見てきた。是枝監督の作品を見るのは「誰も知らない」きりで、これが非常にトラウマな内容だったのでもう二度と見たくないのですが(しかし当時の柳楽くんのかわゆさと色っぽさだけは見直したい)、この作品はそんな心配一切ないのでご安心を。心配する人だなんていないだろうけど。
両親の別居(離婚してるんだったっけ? 忘れた)が原因で離れ離れになってしまった兄弟。ある日、お兄ちゃんが「今度開通する九州新幹線、その上りと下りの新幹線が初めてすれ違う時『奇跡』が起こる」という噂を聞いて、願いを叶えるために、その瞬間を見に行こうとする話。結構本題に入るまでの日常描写が長く、その割にクライマックスはえらくあっさりしている。なので、苦手な人にはつまらない映画かもしれません。私は日常の淡々とした映像が結構好きなのでよかったと思う。「奇跡」というタイトルにチープさを感じた人にとっては、良い意味で予想を裏切られる話だと思います。有名な俳優さんがたくさん出演してますけど、あくまで主役は子どもたちっていうのがいいですね。
ちなみに私は非常に涙もろいのですが、この作品には泣かされなかった。けれど泣ける映画がいい映画かっていったらそれは違うし、逆に泣けない映画は駄目な映画ってわけではない。安易に「泣かせる」こともできる作品だけど、それをあえてしなかったのはいいことだったんじゃないかなあ。