ミミア姫 1巻
ミミア姫(1) 「雲の都」のミミア姫〜光の羽根のない子ども〜 (アフタヌーンKC)
- 作者: 田中ユタカ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/07/23
- メディア: コミック
- 購入: 3人 クリック: 22回
- この商品を含むブログ (35件) を見る
世の中奇麗事だけじゃわたっていけないんだよ、と思いつつ、奇麗事を全然聞きたくないわけでもないんですよね。むしろフィクションであるからこそ、そこに奇麗事があって欲しいというか。とはいえ斜に構えたクソガキだった時代にこの本を読んでも「ケッ」と思ってしまうのが関の山なんでしょうけど、今読むととても癒されます。スローフード的。ゆったりした時間を柔らなペンタッチで描いたファンタジー。ひとりのお姫様の物語で、1巻はプロローグで物語りにさほど進展はありません。でもここに描かれるキャラクターたちのあたたかさ。特に、1話目のミミアが生まれてから元気な子供に育つまでの両親や他の人たちの愛情には、雑誌掲載時から何度も泣かされています。全体的に白っぽい画面の作品ですが、その余白がこの世界の柔らかさを表現しているよなぁ。
大人にこそ読んでもらいたい、童話のような漫画です。